冷凍都市のハルキゲニア

2つの世界を行き来する生物が書いたくそ日記だよ。わーい。

C世界#1

目を閉じて

意識を落として

さあ何が見えますか?

「小さいトカゲが一匹入った箱が見えます」

ほうほう、小さいトカゲですか。ではあなたはその箱を見てなにか感じましたか?
どんな感情でも結構ですよ。

「うーん、毒を持ってたらどうしようとか、なんか気持ち悪いなとか、そんな感じですかね」

なるほど。ではそのトカゲはあなたをどう思っているのでしょうか?

「え?・・・トカゲがですか?」

そうです。あなたはどう思われていると考えますか?

「うーん、なんかでかいのがいるなーとか、そういう感じでしょうかね?笑」

ほうほう、つまりトカゲはあなたに対して特段恐怖心とか不快感等は抱かないと?そうあなたはお考えなのですね?

「あー、・・・よくわかりません。だってトカゲですもんね。」

はっはっは、これは傑作だ。あなたは矮小でその気になればいつでも片手で捉えてひねり潰せるサイズのトカゲに対し僅かでも気持ち悪さだとか、不快感を抱くのに、トカゲの方はあなたをなんとも思っていないと!

「いや・・・そう言うと語弊がありますが・・・」

あなたは主観的に矮小なトカゲを気持ち悪いものや不快なものと認識しているのに、その対象には無償の平然さ、あるいは泰然さを求めると!持って当然だと!いやはや!

「あの、お話の内容が・・・」

内容がないよう!くっくっく、いや失敬!いや失敬千万なのはあなたの方ですな!あなたという人間!ヒューマンカインド!まったく面白い事だ!図体のわりに矮小な考えしか持ち合わせないときた!

「・・・ああうるさい!あなたはまさに今の世の中そのものだ!うるさいうるさいうるさい!とにかくうるさいんだ!面倒くさいんだ!あなたを呪詛する言の葉をなげかけてやりたいがそれには私の語彙レヴェルがエクストリームプア!老人が茶々入れる場末のバァ!これぞ世の中!トカゲの尾の中!毒でまみれてノックダウンしちまうぜ」

脳まで毒が回ったかヒューマンカインド、退化の改新かリーマンカインド、日々のエナジーストロングゼロ!かき回されシナジーは残高ゼロ!愛する代わりに哀に背を向けコンクリートジャングルを走るぜランクル

「セイホーオー(オーオー)」

せいべいべべ せいべいべべ